高知県嶺北、土佐町の林業インターンシップに行った感想
土佐町林業インターン参加のきっかけ
私は3月上旬に高知県は嶺北地方、
土佐町の林業インターンシップに参加してきた。
このインターンにはイケダハヤトさんが
ブログで紹介されていたのがきっかけで参加することになった。
今日はその感想を書いていこうと思う。
土佐町林業インターンに参加した理由
私が今回の林業インターンシップに参加したのは、
林業の未来に可能性を感じ、実際に現場を見たいと思ったからだ。
木質バイオマスやCLTなど技術革新において、木材の利用用途が広がりを見せ、
大衆の中にもオーガニックなモノや環境問題に興味を抱く人が多くなったことが、
その考えに至った根拠である。
これについては藻谷浩介さんの「里山資本主義」を読んでみるのが面白い。
里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) 新品価格 |
林業インターンで思ったこと
私がこれまで林業に抱いてきたイメージは、
「木を植え、成長したら切り倒して売る」という単純なものであった。
林業は製造業などとは違い、常に手をかける必要のない単純かつ、
比較的簡単な産業だと捉えていた。
しかし、実際に現場に行き、話を聞くとそのような私のイメージは、
全くもって甘いものだったということを思い知らされた。
地ごしらえや下草刈りなど、木を植えて材にするまでには
幾多の苦難が待ち受けていたのだ。
さらには外材との価格競争、木材需要の減少によって、
大変な思いをして育てた材なのにも関わらず、
安い販売価格に甘んじなければならないのだ。
これには心が痛んだ。そして、自らがそれを行うことにためらいを覚えた。
体力的にも、精神的にも、経済的にも大変な仕事を
ライフワークとして選択することは、今の私にはできない。
それが私の正直な感想だ。
林業インターンで何を得たのか
今回の林業インターンで得られたことがいくつかある。
林業や現場に関する知識はもちろんの事、お世話になった方々から受けた影響や
「自らが林業を行うとすればどうするか」といった視点も得た。
インターンの期間中は、様々な方のお世話になり、
またその方々の行き方を知り、お話を聞く機会があった。
その話題は林業についてだけでなく、人生の考え方というものにまで及んだ。
その中でも特に私が感銘を受けた人物が
インターン4日目に訪れた自伐林家の筒井さんである。
険しい山道を車に揺られながら進んでいくとポツリと現れる一軒の家。
周囲にあるものといえば田んぼと山と川、それだけである。
そんな山奥で先祖から受け継いできた山を一人で守り、
また次の世代へと送り出していくのが筒井さんだ。
未来を見据えた彼の目は、
お年を召していても未だ少年であるかのように光り輝き、
彼の言葉の一つ一つが心に響くものであった。
「自分の未熟さは山が教えてくれるんだ」
「みんな先祖から受け継いだ山を大切にしないとと言うけれど、それは違う。
山は先祖から受け継いだものではなく、子孫から預かっているものなんだ」
「私たちは子孫に向けて、この世の中を引き継げるようなものにしていかなければならない」
などなど。
山の仕事を生業とし、「生きる」ということを
まさに体現している方だからこその言葉であったと思う。
文章力の未熟な私が書く表現ではどうにも伝わらないような気がするのが残念だ。
最後に
私は今回の林業インターンに非常に満足している。
本山町のコミュニティーの暖かさに触れつつ、
豊かな自然の中で研修を受けることができたからだ。
また、インターンを主催してくださった
おむすビーズの方々のサポートも丁寧で親近感があり、ありがたかった。
今の所、私は林業の道に進むことは考えていないが、
将来何がしらの形で関わり、産業を盛り上げる手助けができたらと思う。
私自身、林業に興味がなくなったわけではないし、
未来への可能性を感じているからだ。
それに林業に携わることが、
今回お世話になった方々への恩返しになるとも思っている。
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